十六世紀後半、伊東マンショはじめ四名の少年使節がローマ教皇のもとへ派遣されて日本を旅立った。一行は嵐を乗越えマドリード、ローマと訪れ、教皇に謁見した。やがて帰国の途に着き八年五ヶ月ぶりに日本の地を踏んだ。しかしそれは禁教令の発せられる中での帰国であった。
領土的野心の満ちた宣教師の思惑や、異文化との接触に戸惑いながらも対応し得た柔軟性のある少年使節たち、帰国後に新しい文物・技術をもたらして後世に伝える役割を果たしたことなどがドキュメンタリータッチで描かれた歴史小説である。
著 者 伊東祐朔
定 価 1,200円(税込)
ISBN978-4-907915-04-9
サイズ等 A5判
204頁